皆さんは、初級学習項目の復習をするときにどんな教材を使っていますか。個人的によく使ってきたのは『短期集中初級日本語文法総まとめ ポイント20』です。
『文法が弱いあなたへ』もいろいろなタイプの練習があって、頭の整理に役立ちます。改訂版が出ているようです。
こういった市販教材もあるわけですが、担当クラスで単発的に復習を取り入れたい、そのために自作教材を準備したい、という場合もあると思います。たとえば、こんな項目の復習をしたい、と思ったことはありませんか。
そんなときに、初級で学習済みの言葉を一覧で確認できると便利です。まずは、国際交流基金のサイトで参照できる一覧表を紹介します。
資料 助詞のまとめ
資料 自動詞と他動詞
資料 意志動詞と無意志動詞
資料 助数詞
いずれも「教科書を作ろう」文法解説の資料として挙げられているものです。こういった一覧表で、初級学習項目を確認しながら、担当クラス用の教材にどういった言葉・例文を盛り込むかなどを考えています。サイト上でルビ有の表示も可能なので、学習者さん自身が参照することもできると思います。
次に教師用参考書から紹介します。
教材や教師用参考書に分かりやすい表が掲載されていると、それだけでも「買ってよかった」と思いますが、『考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法』はまさにそんな一冊です。
こちらの本は本編でも、いろいろな情報が図や表に簡潔にまとめられていて分かりやすいですが、付録にも10以上の表が掲載されています。表の中で、特に気に入っているのは以下のものです。
3.特殊な活用を持つ語
7.自動詞と他動詞の対応
8.ヴォイスの表現
9.アスペクトの表現
10.日本語の動詞分類
11.ムードの表現
12.敬語の表現
こういったものを参考にすると、学習者の頭の整理に役立つような教材が作れるような気がしています。
何かのきっかけで、昔学んだことに新たな切り口で再会したようなときに、点と点が繋がった感覚になるときってありませんか。そんな機会になるような教材を作りたい、と思っています。
ちなみに、こちらの本は、出版社さん(スリーエーネットワーク)サイトでダウンロードできる補助教材も充実しています。私がこの本の存在を知ったのも、ネット検索中にヒットした補助教材からでした。補助教材の充実ぶりを見て、感動したのを覚えています。
ほかにも便利な一覧表は色々な書籍にあると思うので、また機会があれば紹介したいと思います。