何かについて調べていたときにたまたまヒットしたのですが、タイトルに惹かれ、読んでみました。こちらで、読めます。
「中級レベルの総合教科書を用いた授業設計について」
内丸裕佳子・富岡史子・本田雅美
日本語教育方法研究会誌 Vol.26 No.1(2019)
『中級を学ぼう 日本語の文型と表現 82 中級中期』を使用したクラスについての発表内容がまとめられたもので、内容は、CEFR と CLIL を参考にしたシラバスの見直し、授業設計に関するものです。
『中級を学ぼう』は私も日本語学校でよく使っていましたが、好きな教科書です。
発表のメインテーマからズレますが、私が興味を持ったのは、教科書の本文の扱いについてです。その部分でこんな用語が出てきました。
知らない言葉だったので、ネットで調べてみたところ、英語教育の分野での論文が見つかりました。
「英語で教える英語授業のあり方 ― CLILアプローチのすすめ ―」
「大学英語授業における「ラウンド制指導法」に基づく4技能を統合した指導」
これらを参考にすると、だいたいこんな意味のようです。
さて、本題に戻ります。
教科書の本文の扱いについて、こんな記述があります。
本文と語彙・表現の理解を図るため、ラウンドリーディ ング制を取り入れた。本文の Q&A を行うだけ では本文を読む回数は限られる。そこで本文読解のウォームアップ作業の後、本文に関するワード・フレーズハント → 各段落のスキャニング → 各段落の内容に関するスキミング → 本文内容正誤確認問題 →音読活動 → ディクトグロス → 生教材へ移るための内容整理の活動といった順で何度も本文に接する機会を設けるよう にした。
ハイライト部分、私も同じように感じたことがあります。せっかく時間をかけて新出語彙、文法を勉強しても、それを十分、消化できていない、感じ…。もったいないです。
こういうふうに仕組み化すればよかったのか~。
自分なりに、いろいろ工夫はしていたつもりでしたが……
以下、この部分を読んで考えたことです。
「いろんな角度から何度も接する機会」ってほんと大切だと思います。
授業設計だけではなく、教材のなかにもそういう仕組みを入れられたらと思います。