「~だけましだ」の導入で使ったスライドをアップします。
『日本語文型辞典』では、「あまり良くない状況だが、もっとひどいことにならなくて、この程度でよかった」(p.193)と説明されています。
媒介語がない環境で「もっとひどいことにならなくてよかった」をどう伝えたらいいか考えました。そして、次のようなスライドを使って導入することにしました。
このように、2人の状況を対比的に提示し、学生とやりとりしながら導入しました。私からの質問はこんな感じです。
・どちらのほうが大変ですか?
・どちらのほうがいいですか?ましですか?
・どこが違いますか?(ハイライトは後出しです)
導入時の全体の流れですが、このスライドを提示する前後に①③のステップも入れました。
①AよりBのほうがましだ
②2人の状況を提示して「~だけましだ」を導入
③以下のようないろいろなタイプの例文を提示
例1
A:XさんとYさんが来ませんでした。
B:またあの2人ですか。
A:Xさんは、連絡をくれただけましです。Yさんは、連絡もありませんでした。
例2
今日もまた蒸し暑い。でも風があるだけましだ。
例3
ボーナスは、○万円だけでしたが、もらえただけましです。
こんな感じで導入し、練習に進みました。
今回は、導入について書いてみました。導入を他の方に伝わるように文字化するのってなかなか大変だなぁと改めて感じました。少しでも、導入のイメージが伝わっていればと思います。読み返すと、力尽きている感じがします…(笑)
数をこなせば、もっと書けるようになるのでしょうか。9月中にあと1本ぐらいはブログを書きたいと思っています。
最後に冒頭で引用した『日本語文型辞典』の話です。今年6月に改訂版が出ていますが、私が引用したのは古いものです。大改訂ということなので、私もこの記事を書きながら注文しました。届くのが楽しみです。